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実際に浴室に床シートを貼るリフォームをした!費用や注意点まとめ

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今回はタイル張りの浴室に床シートを貼るリフォームを行うお家に取材させていただくことになりました。

タイルの床って味があってカッコいいですけど、長年使っているとカビがはえて黒ずんだりヒビが入ってしまったりすることがありますよね。

また、冬は足が冷たく感じますし、ツルツルして滑りやすい上、非常に硬いので転んだ場合には大怪我をする恐れがあるなど、それなりにデメリットがあります。

浴室の床を暖かくて滑りにくくて、なおかつクッション性のある床にしたいなんて欲張り方におすすめなのが今回紹介する床シートです。

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床シートを使うメリットや特徴

タイル床に床シートを使う一番のメリットはその手軽さにあると言えます。もともとタイルの床を修理するためにはタイルを剥がして貼り付けるなどの作業が必要で手間がかかるため、ある程度の費用が必要でした。

しかし、床シートであれば素人向け(実際はそれなりに難しい)のキットが出ているほど手軽なものになりましたので職人に掛かる施工費も安く抑えることができトータルでの費用もタイル張りと比べると安く抑えることができます。

また、タイルと比べて暖かさ、滑りにくさ、水はけ、クッション性などにおいて非常に優れています。

床シートで最も有名なのが東レのバスナシリーズ

床シートで最も有名なのが大手の東リが発売しているバスナシリーズです。

バスナシリーズには「バスナリアルデザイン」「バスナフローレ」「バスナアルティ」の3シリーズがあり、デザインや用途に合わせて選ぶことができます。

ちなみに今回取材させていただくリフォーム現場では「バスナフローレ」を使用します。

バスナシリーズをわかりやすく紹介した動画がありますのでご覧ください。(音が出ます。音量に注意してください。)

床シートの施工はDIYでもいい?依頼した場合と費用はどれくらい変わるの?

タイル床の浴室に床シートを貼る作業ですが作業内容自体は決して難しく感じません。事実、バスナシリーズ公式メーカーの東リからは「バスナFA施工材料パック」というDIY用のキットが12500円(税抜き)で発売されています。

ただ、このキットにはシート本体は付属されておらずバスナシリーズ3種類のいずれかのシート本体を別途購入する必要があります。

仮に全て揃えた場合のおおよその金額を算出したいと思います。

項目 費用
床シート本体(バスナシリーズ) 10500円
バスナFA施工材料パック 12500円
接着剤用のヘラ 500円
コーキングガン 1000円~2000円
圧着用ローラー 2000円~3000円
カッターナイフ 500円
脱脂用アルコールなど 1000円
有機溶剤作業用防毒マスク 2000円~3000円
メジャー 1000円~2000円
大き目の定規 1000円
合計 32000円~36000円

上の金額はあくまでも参考価格ですが自分で揃えてもこれだけの費用が掛かります。普段からDIYを楽しんでいるような方であれば上の表の中でもすでにいくつかの道具を所持しているかもしれません。しかし、金額の大部分を占めているシート本体(10500円)とバスナFA施工材料パック(12500円)は経験者でも未経験者でも必ず必要な材料ですので最低でも2万3千円以上の材料費は覚悟しなければなりません。

また、リストの中でもメジャーや定規、カッターナイフなどは日常生活でも使えますがコーキングガンやローラーなど、普段の生活ではまず使うことのないものも多数あります。私の個人的な意見にもなりますが何もやったことない方がこれらの道具を全て揃えるのは今後も使うかわからないということを考えるとちょっとナンセンスな気がします。

【大失敗】床シート施工を自分でやるのは困難!?

実は先の表のバスナフローレ本体の床シートやバスナFA施工材料パックは大手通販のAmazonでも販売されていて、実際の購入者の評価がレビューという形で複数確認することができました。ここからはその中でも参考になったものを紹介したいと思います。

バスナFA施工材料パックを買った人の口コミ

プロ用なのでコーキングガンやコーキングヘラは別途準備したほうが良いでしょう

タイトルの通りです。色ごとに品番があるのは、コーキング材(バスナシリーズSS)の色が専用になっているからです。DIYの頻度では「慣れる」ほど回数をこなすわけにはいかないので少々お高かったですがこのセットを購入しましたが、慣れれば市販のものでも代用できそうなものはありますね。

引用:Amazon

できた

三日がかりで風呂場のリニューアルできた、くたくた、出来栄え文句なし。

引用:Amazon

レビューの内容やキットの内容は下記のページから確認できます。

床シート(バスナフローレ)を買った人の口コミ

失敗した

この商品を数量1で購入したが 写真は正方形であるので182cm×182cmであると解釈して注文したら182cm×1mのものが来た 使いものにならない 写真は正方形であるので182cm×182cmと思い注文した自分がバカなのか 長さを調べなかった自分がばかなのかわからない とにかく182cm×2mの注文方法がわからない とにかくアマゾンの商品は情報不足が非常に多い

引用:Amazon

レビューの内容については下記のページから確認できます。

DIYでの失敗は再度材料費が発生

最初のキットの口コミでは、プロ用だけど数日かけて何とかできたよ。ヘトヘトだよ…。というような内容ですので大変そうではありますが至って平和な内容です。

問題なのは最後のシート本体の口コミです。この場合ですとシートの注文方法を間違えてしまい自分の欲しい大きさのシートが届かなかったのですが、当然、正しいサイズのものを再度注文することになりますので改めてシート本体を買い直すことになります。

このようにDIYだと材料の発注ミス一つでも追加で費用が発生してしまうことになります。もちろん、発注ミスだけでなく、貼り付けたシートが剥がれてしまった場合などはもう一度材料を発注し、自分で施工し直すことになります。

下手すれば発注→失敗→発注→失敗→発注→失敗と、負の連鎖を繰り返すことにもなり兼ねません。このようなリスクを考えればリフォーム会社に依頼して追加費用なしで確実かつ綺麗に施工する方が結果的に安く済むということも十分に理解いただけたかと思います。

水回りの失敗は大きな損害に繋がることも

ここまで色々説明してきましたが、私が浴室の床シート貼りのDIYをおすすめしない最大の理由がこれです。どうゆうことかと言うと、例えば浴室のタイル床にヒビが入ってきたためDIYでリフォームしたとします。見た目は綺麗に施工できて満足していても水回りのDIYで大切なのは見た目以上に入ってはいけない箇所に水が入らないようにできているかどうかという点です。

例えば浴室用床シートの例ですと床シートの上というのは当然、水がかかったり流れたりしても問題ありません。しかし、シートの裏はどうでしょう。本来であればタイルとの間は接着剤でしっかりくっ付いているはずですが素人作業のためしっかりと付いていなかったりすると少しづつシートが浮いて来てしまい、そこへ知らず知らずのうちに水が入り込んでしまいます。

シートの表は抗菌・抗カビで濡れても平気ですが裏面は表面ほどの耐久性はありません。むしろ、タイルとの間に水や雑菌、汚れなどを溜め込んでしまいます。このような状態を放置しておくと床シートの下がカビの培養器のごとくカビが大繁殖してしまったり、最悪のケースだと既存タイルのヒビから水が染み込み、建物の柱や基礎などを腐食させてしまったりということも起こり得ます。

こうならないためにもDIYでやるのは材料費が安く済む、やり直しが効く、安全性が高い、家の構造的部分に影響を及ぼさないの4つの条件を満たした箇所に留めます。今回の浴室の床シートは水回りですので失敗すると痛い目をみます。水回りのリフォームはプロに任せるようにしましょう。

浴室に床シートを貼るリフォームを実況レビュー!

さて、ここからは実際に浴室に床シートを貼ったお家の工事の様子や掛かった費用、ビフォーアフターなどを紹介したいと思います。

工事前のタイル床の様子

こちらが今回のリフォームで床シートを貼るお家の浴室です。タイルの床ってなんだかんだ言って味わいがあってカッコいいですよね。このお家のタイル床は長年使われているそうなのですがしっかりと清掃されているのか黒ずんでいる箇所も少なくてとても綺麗な状態でした。

別の角度からもう一枚。左下に見えるのは私の足です。冬でもないのにタイル床の冷たさにつま先立ちです。w

おやッ!上の方になにやら様子のおかしい箇所があります。

最近できたばかりのヒビだということですが結構なサイズです。下に伸びている部分なんて普通に水が浸み込める幅です。

このようなヒビはタイルの下が腐ってしまったりする恐れもありますので早めに対処しないといけません。

それでは早速リフォーム工事を始めていきたいと思います。

まずはシートを浴室の寸法に合わせて切り抜きます。写真では実際にシートを敷いて排水溝の位置を確認しています。

既存のタイル床の表面は凸凹していますのでアースタック(ヤヨイ化学)という床用のパテを塗って表面を平坦にします。

塗り終わったのがこちら。浴室とは思えない毒々しい色になりました。

まだ乾いていないため表面には艶があります。

自然乾燥だと数時間かかってしまいますがドライヤーを使えば早く乾かすことができます。

乾燥していないと次の作業ができないため表面の艶がなくなるまでしっかりと乾かします。

乾きました。下のタイルが透けて見えているためデコボコに見えますが隙間の凹凸が埋まっているため手で触ると平らになっていることがわかります。

パテが完全に乾き切ったらこの「バスナセメントRPO」という接着剤の出番です。

缶に入っている状態ではトロトロですが、それぞれを1:1で混ぜることにより接着力のある液体に変わります。

適量を床に出してヘラで混ぜると量を調整しやすいそうですよ。

専用のヘラで丁寧に伸ばしていきます。

ドアの裏あたりを施行中です。塗り残しがあると剥がれてしまいますので隅々までしっかり塗りましょう。

伝え忘れていましたが、この接着剤は一度くっ付くとなかなか取れません。接着剤が付着して欲しくない箇所には事前にマスキングしておくようにしましょう。画像では排水溝にマスキングしています。

接着剤は塗り終わったからといってすぐに床シートを被せてはいけません。塗り終わったらこのままの状態で「オープンタイム」と呼ばれる時間放置しなければ接着剤本来の性能を引き出すことはできません。

どうゆうことかというと接着剤を塗ってしばらくの間はガスが発生するのですが、ガスが発生している間に床シートを被せてしまうとシートの下に空気(ガス)が入り込んでしまい、床シートが浮いてきてしまうことになります。

そのためにガスが出なくなるまでのオープンタイムを設けています。オープンタイムは材料によって必要な時間が違ってきますがバスナフローレ の場合は20〜30分に設定されています。

接着剤が指についてしまったのですが耐水性の接着剤なので水で洗っても全く落ちませんでした。もし指についてしまった場合は乾いたタオルで擦るとボロボロと剥がれ落とすことができます。

接着剤が塗れたらシートを被せて内側から外側に向かって押して圧着させます。

ローラーを使う方もいるようですが今回の職人さんは画像のようにブーメラン?のような道具を使っていました。

シートが貼れたらコーキングを行う箇所をマスキングします。

排水溝の部分もしっかりとマスキングします。

マスキングが完了しました。画像下に写っている浴室入口の縁はコーキングがかなり劣化していたので職人さんのサービスでコーキングしてくれるそうです。

コーキングは「コーキングガン」と呼ばれるなんとなくカッコいい道具を使って行います。

レバーを引くとコーキングガンの先からシーリング材がニョキニョキと出てきますので、先ほどマスキングした箇所にコーキングしていきます。

サービスで引き受けた浴室入口も一切の妥協無くコーキングしていきます。

コーキングガンでシーリング材を乗せたらヘラを使って慣らせていきます。

マスキングテープを剥がせば完了!

流石はプロです。歪みもない真っ直ぐ一直線に綺麗にコーキングされています。

円形で難しい排水溝もご覧の通り!

全てのコーキングが終われば完成です。

どうですか?床が変わるだけで浴室全体がワントーン明るくなった気がしますよね。

タイルの時と同様に素足で感触を確かめてみましたがホント感動ものです。流石に床暖房のように暖かくはありませんがタイルの時のようなヒヤッと冷たい感じはもちろんありませんし、一歩踏み出すとわかる柔らかさはタイルの時にはなかった安心感を感じます。

そして、見た目ではわからないのですが足に吸い付くようなフィット感を感じれるのも安心感を感じた要因の一つなのかもしれません。

切り取ったバスナフローレの切れ端があったので見せてもらいました。

側面をご覧ください。まるでスポンジのようにようになっているのがわかります。これがクッション性に繋がっているんですね!

そして、表面をよ〜く拡大すると超微粒のツブツブが!これが滑りにくさや足裏のフィット感の正体ですね。

浴室に床シートを貼るリフォームの費用

さて、工事内容を一通り紹介したところで気になるのが価格ですよね。「水回りだし高いんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、実はバスナフローレの施工はかなりリーズナブルです。

今回の工事も見積もりをそのまま載せることはできませんが、およそ6万円程度の価格でした。

もちろん、浴室の広さなど施工する範囲や既存の浴室の状態によって大きく左右されますので一概には言えませんが一般的には8万円以内に収まるのが通常かと思います。

たったこれだけの料金で冬に足が痺れるほどの冷たさから解放され、しかも乾きやすくて滑りにくい床に変えられるのですから信じられないですよね。

【まとめ】ビフォーアフター

さて、終わりに綺麗になった浴室をビフォーアフターで見てみたいと思います。

ビフォー

まずは工事前の様子から。昔ながらのタイルは趣があってこれはこれで良いのですが、浴室に裸足で踏み込むと今日風呂に入ろうと思ったことを後悔するほどの冷たさを感じること間違いなし。さらに、タイルは水に濡れると滑りやすいことは言うまでもありませんが、もしも足を滑らせてしまえばクッション性ゼロの硬い床に叩き付けられることになります。

また、長年使ったこともあって浴室床には大きなヒビが発生しており、支給の対応を迫られていました。

アフター

そんなタイルの床もバスナフローレを貼れば、まるで浴室を新品にしたかのようにまるっきり違った印象に生まれ変わります。

浴室に裸足で入っても冷たさは全く感じず足裏から感じる確かなフィット感は「一体どうやったら滑るの?」と聞きたくなるほどの安心感を与えてくれます。

この感覚をどうやったら一番リアルに伝えられるか考えてみて思いついたのがビート板です。小学校のプールやスポーツクラブなどで使ったことあるかと思いますが、あのビート板を少し硬くしたものの上に乗っている感覚が一番近いと思います。

  • 床が冷たくて冬にお風呂に入るのが辛い
  • 浴室の床が滑って怖い
  • 浴室の乾きが悪い
  • リフォームしたいけどあまりお金はかけたくない

浴室に床シートを貼るリフォームはこのような方に最適なリフォームだと思いました。

金額も安いので手軽にできるのが魅力ですね。ただ、安いといっても施工するリフォーム会社によって数万円程度の差がある場合がありますので一括見積もりサイトなどを利用して相見積もりを取って安く抑えるようにしましょう。

以上、浴室に床シートを貼るリフォームのレビューでした!

このリフォームにおすすめの一括見積もりサイト

このリフォームの施工会社

株式会社ウェブ 建築設計事務所

〒270-0013
千葉県松戸市小金きよしヶ丘3丁目8番地の9
TEL:047-345-3295

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