リフォーム価格がギリギリ予算オーバーだ…。1円でも安く済ませたい。そう考えた時に頭によぎるのがリフォームに使う材料を自分で手配してしまう施主支給です。
しかし、施主支給は失敗するとかなりの損をする非常にリスキーな選択です。安易に手を出すとあなたが考えていた予算を遥かに上回ってしまうかもしれません。
このページではリフォームの施主支給についてありがちな失敗を事例などと合わせて紹介したいと思います。
用意した材料が使えない
施主自身で一番よくある失敗が用意した材料が使えないというもの。ひとことにリフォームと言っても様々ありますが、ほとんどの場合で沢山の材料を用意する必要があります。
そして、用意した材料には相性というものがあることもあり、この器材の時はこの材料を用意するというように決まったものを用意しなければならないことがあります。もちろん、リフォームに携わる人間の間では常識的なことですので何も教えられていない新人でもない限り発注ミスなどはしません。
しかし、それが完全素人の施主支給ではどうでしょう。リフォームの常識など何も入っていない状態で必要な材料を揃えることが出来るでしょうか?
DIYなどの材料が手に入るホームセンターなどでは素人でもわかるように親切な表記がされていますが、最も安く買えるネット通販などではプロ向けのものが多く、知ってて当たり前でしょ?というように専門用語で表記されていることも多々あります。
それに材料によっては数や大きさ、量を指定しなければならないものもあるなど素人が簡単に注文できるようなものばかりではありません。
大失敗!?実際にAmazonで部材を用意した方の失敗例
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この方の例だと施主支給なのかDIYなのかはわかりませんが、Amazonで浴室用の床シートを自分で注文し家に届いた床シートの大きさが自分の家の浴室の大きさに合わなかったというものです。
Amazon側の表記が悪いんだというようにAmazonのせいにしているようにも見えますが結局は無知である自分自身が悪いのです。床シートは再度注文の必要がありますし、その代金は誰も肩代わりはしてくれません。
もし、施主支給で当日職人さんが道具を広げて準備しているときに発覚したらどうでしょう?すでに職人さんの出張費は発生していますし、準備にかかる時給や事務費用も発生していることでしょう。
足場など高額な機材をレンタルしていれば負担する額が大きなものになることもあります。
そして、これらを負担して再度日程の調整を行うことになります。もちろん、費用はすでに全部リフォーム会社に任せていた場合の方が遥かに安いことでしょう。
リフォーム会社が施主支給を嫌がる2つの理由
また、一般的なリフォーム会社は下記の2つの理由から施主支給を嫌がる傾向にあります。
- 機材に不具合があった際に販売した側の責任なのか、施工した側の責任なのかが明確にならず揉めることがある。
- 機材の分の利益が出ない。
こういったリスクやデメリットがあるためリフォーム会社から施主支給のリフォームを断られることがあります。
確かに元々付き合いのある仕入先でしたらやりとりもスムーズですし、何かあった際もお互いに今後の関係もありますから丸く収めようとするでしょう。しかし、施主支給だからといっていきなり今ままで付き合いのない業者とやり取りをさせられたらどうでしょう?今回限りのやり取りになる可能性がほとんどですのでお互い自分が損しないことを最優先にしようと考えるはずです。
自分の利益だけを優先してしまえば当然、まとまるものもまとまらなくなりますし話はこじれるばかりです。
また、多くのリフォーム会社は施工する施工費用と工事で使用した機材の費用の2つの費用から利益を得ています。施工費用では職人さんに支払った分の残りがリフォーム会社に、機材の費用は仕入先に支払った分の残りがリフォーム会社の取り分になります。
しかし、施主支給になると本来は両方の売り上げで成り立っているものが片方だけの売り上げだと成り立たなくなってしまいます。そのため、施主支給を受け付けているリフォーム会社の中でも施主支給の場合は別途費用が掛かることもあるようです。
施主支給はどうしてもって時だけにする
ただ単に安くしたいからという理由でやみくもに施主支給することは施工するリフォーム会社に嫌がられることは確かです。しかし、同じ施主支給でも友人からプレゼントでもらったシャンデリアや元の家の機材を使う場合など施主の思い入れのあるものを使うケースなどでは施工するリフォーム会社も快く引き受けてくれることでしょう。
ただし、施工する際にはそれぞれの機材に適した材料を揃える必要がありますし、施工方法も違ってくることもありますので必ず事前にどのようなものを施主支給するのかリフォーム会社にこと細かく伝えておきましょう。
キッチンを施主支給するのはあり?なし?
キッチンなど大掛かりな工事の必要なものの場合、あとあと問題が起きた際に責任の所在がどこにあるのか明確にできないのが難点です。
どうゆうことかというとキッチンは設備本体だけで機能しているのもではなく、それらを機能させるために正しい設置方法が取られている必要があります。後々、何かあった際に設備の問題なのに施工した業者に依頼するのは間違っていますが、逆にインフラの問題なのに設備メーカーに依頼するのも間違っていますよね?しかし、問題があった段階ではどちらの問題なのかわからないことも多くあります。
こういったことを考えるとキッチンなど大掛かりな工事の必要なものは施主支給に不向きなであることがわかります。
照明を施主支給するのはあり?なし?
照明の設置は大きな工事も伴わないため他の機材と比べても施主支給しやすい部類に入ります。ただし、レールを使った照明や天井に穴を空けるダウンライトは壁や天井に工事が必要となりますので難易度が上がります。もし照明の施主支給を行う場合は事前にどんな照明をいくつ、どのように使うのか相談しておく必要があります。
また、照明は同じような形や大きさをしていてもルーメンと呼ばれる明るさを表す値が違ったり、光の広がる角度が違ったりしますので意外と難しく失敗しがちです。
また、調光機能が付いているものや屋外用に防水機能がついたもの、人感センサー付きのものなど場所とシチュエーションに合った照明器具選びが必要です。
リフォームで照明の施主支給を行うのであれば新規で取り付けるものの施主支給は避け、既存の照明の型番から同じような照明を使うことをおすすめします。
ユニットバスなどお風呂を施主支給するのはあり?なし?
浴室はシャワーや水栓、排水用バルブ、蛇口、鏡、換気扇、給湯器関連など細かな部品が多くあります。これらの部品をそれぞれの取り付けられるのかどうか確認しながら調達するのは至難の業です。
ユニットバスもキッチンと同様にインフラ工事が絡むリフォームとなりますので基本的には施主支給に不向きと言えるでしょう。
トイレを施主支給するのはあり?なし?
トイレの施主支給は今回のトイレのリフォームがどの程度の規模なのかによって変わってきます。例えば、ウォシュレットの取り付けだけだったり、ペーパーホルダーのみの交換など小規模なリフォームであれば施主支給を行なっても取り付け時のトラブルなどは起きにくいと考えられます。
しかし、トイレ全体のリフォームとなるとキッチンや浴室までとは行かずともインフラ工事が絡んできますので注意が必要です。
施主が用意するのではなく一緒に選ぶのも手
キッチンやユニットバスなど大掛かりなインフラ工事が必要なものは施主が用意して施工するリフォーム会社に丸投げするのではなく、商品選びの段階で担当者とショールームに行くなどして、リフォーム会社と一緒に選んでみるのも一つの手です。
この場合はリフォーム会社が仕入れてリフォーム会社から買うことになりますので価格面でのメリットはありませんが自分の好きなものを使うことができます。
【まとめ】トラブルを避けるためにも先に施主支給することを伝えておく
施主支給の中でもエアコンなどの家電や照明、カーテンなどのインテリアであれば自分でもできますし、多少の知識は必要なもののそこまで専門的な内容でもありませんので施主自身で調達することも十分に可能です。しかし、これらを施主支給する場合でも施主支給には完全に応じてくれないようなリフォーム会社もありますので必ず事前に施主支給する旨を伝えておくようにしましょう。
施主支給を考えているのであれば見積もりの段階で工事内容と合わせて「これとこれは施主支給を考えています。」というように先に伝えておくとよいでしょう。
施主支給でのリフォーム工事を受け付けているリフォーム会社を見つけるのは少し手間取る場合もありますが、そのような時は一括見積もりを利用すると担当オペレーターに伝えれば担当オペレーターが施主支給が可能なリフォーム会社のみを紹介してくれますので効率よく探すことができます。