リフォームは何も人間が快適に暮らすためだけのものではありません。ペットを飼っている人にとってペットも大切な家族の一員です。
愛しのペットが飼い主と楽しく伸び伸びと暮らせる家作りもリフォームで作り上げることができます。このページでは飼い主とペットが同じ屋根の下で快適に同居するための様々な工夫のある空間づくりをご紹介します。
ペットのリフォームの種類
ペット用のリフォームと言っても実に様々なものがあります。まずはどのような種類のリフォームがあるのか見ていきましょう。
- 滑りにくかったり汚れや傷が付きにくい床への張り替え
- 壁紙や障子、網戸を耐久性のあるものへ張り替える
- 腰壁を設置する
- 床材が滑りにくくなるコーティングを施す
- キャットウォークを設置する
- 玄関に網戸や格子戸を設置する
- くぐり戸を設置する
- 床をクッションフロアに張り替え
- 1部屋を丸ごとペット専用にする
- サンルームを設置
- 庭にフェンスを設置
少々細かく見ていますが結構な種類ありますね。費用も数万円から数十万円規模のものまで様々です。ただ、1部屋丸々ペット専用にリフォームしたりサンルームなどを設置するなど大規模なものを除けばほとんどが20万円以下で収まるリフォームがほとんどです。
8万件以上のリフォーム事例が見られるホームプロでは特に床材を滑りにくいものや傷が付きにくいものに変更したり、同様の効果のあるコーティングやクッションフロアに変更するなどペットの足元に気を配ったリフォームが人気があるようです。
また、キャットウォークやくぐり戸などペットの行動に制限をかけずストレスを軽減させるようなリフォームも人気があるようです。
ペット向け内装材の選択における重要ポイント
ペットと同居する環境で一番気をつけたいのは内装材の選び方です。ペットを飼っていると糞尿や嘔吐、引っかき傷など床や壁などが汚れたり傷ついたりしやすいものです。
どのような床材を選べば良いのでしょうか?
犬の老化と床材
また、特に犬を飼っていると愛犬が歳を取ったときのことを考える必要があります。犬は歳を取ると後ろ足の筋肉が衰えて後ろ足がだんだんとハの字に広がってきます。
これは犬を飼っていればいずれ必ず直面する事実なのですが愛犬の足が開き始めたらかなり注意が必要です。
足がハの字に開くと開けば開くだけ足は外側に滑る力が強くなりどんどん滑っていきます。すると画像のようにまるで人間がストレッチをするように足が開ききってしまいます。
これは床材の影響が非常に大きいのですが滑る床に対して犬は非常に怖がります。しまいには立ち上がることさえ嫌がり寝たきりになってしまいます。無理に動かそうとすると足が開ききって関節を痛めたり、転倒して骨折してしまうことにもなり兼ねません。
犬と同居しているのであれば愛犬が歳を取る前に必ず床材は滑りにくいコーティング剤にしたり滑りにくい床材を選択したリフォームを行う必要があります。
コーティングであれば比較的低コストかつ、短期間で工事を終わらせることができます。床材はまだ綺麗だから張り替えはな〜なんて方はコーティングを検討してみると良いでしょう。
また、上の画像はペット用のフローリングと一般的なフローリングの滑りやすさを比較した実験です。ペット用のフローリングの方が角度は急なのにも関わらず全く滑っていませんね。
床材は一度施工すると簡単には取り替えられないので施工事例を見せてもらったり、担当者に効果を確認してから選ぶようにしましょう。
傷が付きにくい腰壁
壁材も床に近い部分は傷や汚れがつきやすいものです。ビニールクロスや腰壁材で傷つきにくい特徴を持った製品も出ているのでショールームで確認したり担当者に問い合わせてみると良いでしょう。
ペットドア・くぐり戸
ペットが自分でくぐり抜けられるようなくぐり戸をつけた扉があります。くぐり戸はドアの下に取り付けてあるものの他、壁をくり抜いて取り付けることもできます。
犬や猫は特に若い間は家を自由に動きたがります。くぐり戸はペットにストレスを溜めさせないことにも繋がりますので非常にオススメです。
また、真夏や真冬など温度調整が必要な時もペット自身で快適な温度の部屋に移動することができたり、飲み水の置いてある部屋に移動したりと、状況によってはペットの命を守ることにも繋がります。
キャットウォークで猫も飼い主も楽しく過ごせる
猫は犬と違って野生でも木に登ったりする習性があるため家の中でも家具の上に乗ったりすることが度々あります。家具の上に乗らないようにしつけている飼い主もいるかと思いますが猫は本能的に高い場所や狭い場所が好きな生き物ですので自由に動き回れるスペースを作ってあげることも大切です。
猫が自由に動き回れるキャットウォークを儲けると、猫だけでなく楽しくはしゃいでいる愛猫を見ている飼い主も楽しい時間を過ごせることでしょう。
キャットウォークは材料やパーツだけ買ってきて自分で組み立てることもできますがインテリアの調和や安全性を考えてリフォーム会社に依頼するのが良いでしょう。
マンションでもペット可能のところであれば設けることができますし、中には初めからキャットウォークが備わっている物件なんかもあります。
ペットリフォームの費用はどれくらい?安い順で紹介!
さて、どのようなリフォームがあるのかわかったところで気になってくるのが費用ですよね。ここからは実際に行われたリフォームの事例をもとに紹介していきたいと思います。
なお、紹介する事例は一括見積もりサイト「ホームプロ」の事例一覧から確認できます。ホームプロの費用相場シミュレーターなどでどれくらいの費用が掛かるのか把握することもできます。
強化障子紙「ワーロンシート」に張り替え:2万円
和紙を樹脂でラミネートして作られた強化障子紙「ワーロンシート」はペットになんども障子紙を破られてしまうお家に最適です。費用も2万円程度とお手軽なペットリフォームです。
なんど張り替えても破られて諦めてしまった。破れたまま放置している。という方はワーロンシートを使ってみてください。
玄関にリード掛け・コートハンガー設置:4万円
散歩から帰ってきて玄関にリードを掛けたり、レインコートなどを掛けたりすることができなかったため設置。ワンちゃん用のブラシやおやつ、ウンチ袋なども置いておくことができるかもしれませんね。
ペット用網戸:4万円
障子と同様にワンちゃん猫ちゃんに破く楽しさを植えつけてしまうのが網戸。特に猫ちゃんは網戸で爪を研ぐことも多いのでなんど張り替えてもボロボロにされてしまいます。
実は網戸も障子と同様にペット用の強化網戸なるものが発売されています。天気のいい日に窓が開けられなくて困っている方には最適です。
玄関に網戸を設置:6〜12万円
スマホの方はスライドで画像が横に動きます。
夏場なんかは玄関を開けて風通しを良くしたいですがペットが飛び出してしまう恐れもあるためなかなか叶いません。しかし、玄関に網戸を設置すれば虫も気にならないしペットが逃げ出す心配もありません。
一般的な網戸のタイプから防犯などに考慮したアルミルーバー式のもの、錠付きまで様々です。
ペット用くぐり戸:6〜7万円
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ペット用のくぐり戸の設置も非常に人気のあるペットリフォームの一つです。庭など外に出られるようなくぐり戸や室内用など様々なタイプがあります。外用のものは防犯や虫などに配慮したものなどが用意されています。
階段ゲート設置:9万円
階段は人だけでなく犬や猫などのペットも滑って怪我をする恐れがあります。特に歳をとったペットは足腰が弱くなっていて体勢を崩しやすいので階段などに上らないように注意が必要です。
画像のように階段の入り口にゲートをつけると安心です。赤ちゃんや小さいお子さんのいるお家にもおすすめのリフォームです。
滑りにくいフローリングに張り替え:12〜37万円
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滑るからとフローリング以外の床材に変えるお家もありますが実はペット向けの滑りにくいフローリングというものも存在します。
クッションフロア:13万円
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クッションフロアは汚れも簡単に落とせる上、滑りにくくて傷も付きにくい床材ですのでペットを飼われているお家には人気のリフォームです。
ペット用のクッションフロアには消臭機能のあるものなども発売されています。
キャットウォーク:10〜25万円
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猫を飼っているお家ではキャットウォークも非常に人気があります。室内飼育の猫はどうしても運動不足になりがちですので躍動感のある配置が求められます。
最近では足場の下から愛猫の肉球を楽しめるように透明な板を使ったキャットウォークが特に人気があるようです。
キャットウォークはどれくらい凝るかによって費用は何倍も違ってきます。また、設置先も1部屋だけにするのか複数の部屋に設置するのかでも違ってきます。
飛び出し・侵入防止の格子戸:13〜18万円
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ご自宅の目の前が交通量の多い道路だったりすると万が一でもペットが玄関から飛び出してしまうようなことは防ぎたいですよね。しかし、好奇心旺盛なペットは逆になんとかして玄関から飛び出してやろうとタイミングを見計らっています。
玄関扉の前に格子戸を設置しておけば安心して玄関ドアの開け閉めを行うことができます。
大切な花壇にフェンスを設置:18万円
犬が花壇を掘り返してしまうため花壇には入れないようにフェンスを設置されています。
光沢はあるものの滑らない床材コーティング:20万円
フローリングをミラーコートでコーティングしています。ピカピカでいかにも滑りそうな輝きですが専用の滑りにくいノンスリップというコーティング材が使われていますのでペットが足を滑らしにくい床に仕上がっています。
腰壁クロス張り替え:20万円
猫を飼われているお家ですと猫がクロスで爪とぎをしてしまうという理由で腰壁を設置されるケースも多いです。サンゲツからスーパー耐久性(ペット対応)など引っかき傷に強く、汚れも付きにくい壁紙などが発売されています。
庭をフェンスで囲う・ドッグラン:20〜230万円
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犬を庭で遊ばせても道路に出ないようにと庭をフェンスで囲っています。ペットのための庭はいくらでも作り込めるため、値段はピンキリです。
事例を見ても簡単にフェンスで囲っただけのものから本格的なドッグランのようなリフォームまで様々です。
水槽を埋め込み:50万円
ペット用のリフォームは犬や猫に限りません。亀や熱帯魚など様々なペットに合わせたリフォームがあります。
埋め込み型の水槽はおしゃれで憧れますよね。内側に換気口も設置しているので臭いが室内に漏れないのもポイント。
フローリング&クロス張り替え:67万円
ワンちゃんが滑りにくいノンスリップタイプで汚れが落としやすいDAIKENの「ワンラブオトユカ」と高耐久性クロスに張り替えされています。
フローリングとクロスを同時に施工することで家具などを移動させる手間が省けますし、部屋全体が綺麗になりますので新築に引っ越したかのような印象になります。
床をコルク床に変更:60万円(押入れをクローゼットにする費用含む)
クッション性のあるコルクの床はワンちゃんに優しいのはもちろんのこと、一緒に住む方の足腰への負担も軽減することができます。
また、コルク床には防滑性もあるため滑りやすい床が原因で起きる脱臼やヘルニアなどを未然に防ぐことができます。
庭に池を作る:120万円
庭で鯉を飼育するために作った池です。にしても家の庭に池があるだなんて憧れますよね。
規模の大きい外構工事ですので費用も100万円を超える金額となっています。
まとめ
いかがでしたか?ペットの命を守るリフォームから楽しく過ごすためのリフォームまで幅広く紹介してみましたがどちらにも共通していることはペットのことを思う心です。
自分のペットがどのようなことをすれば喜ぶか?どんなことに困っているかを考えれば必要なリフォームは見えてくることでしょう。
もう一度ペットとの毎日を振り返ってみてください。例えば毎日愛犬と散歩に行くのであれば玄関付近の外に蛇口があると散歩から帰ってきて汚れた足をさっと洗えて便利ですよね?
そして、気になっているリフォーム箇所が見えてきたのであればプロに相談してみると良いでしょう。同じような悩みを持ったユーザーを相手にしてきたリフォーム会社であればきっと最適のアドバイスをくれるはずです。
また、気になる費用についてですが床にしろキャットウォークにしろ正直どの程度までこだわるかによって大きく変わります。こだわらなければ数万円、こだわりの造作をお願いするなら数十万円程度でしょうか。
本格的に家全体のリフォームをするなら数百万から数千万円の費用が掛かることもあります。
ただ、いずれにせよ簡単な見積もりや相談は無料ですので気軽に問い合わせてみるのが良いでしょう。