今回は洗面所を一新する方のリフォーム工事を取材させていただくことになりました。しかも今回は珍しい無垢の木を使った洗面台を使った洗面所リフォームです。
水回りに無垢の木?と思われる方もいるかと思いますがウッドワンというメーカーがキッチンや洗面台などの水回りで無垢の木を使ったモデルを販売しており一部のファンから根強い人気があります。
このページではウッドワンの無垢の木の洗面台とはどのような特徴があるのか?実際のリフォーム工事の様子や費用、使ってみた感想や口コミなどをまとめています。
ウッドワンの洗面台に興味のある方はぜひ参考にしてください。
ウッドワン洗面台にリフォームする費用
BEFORE
AFTER
今回のウッドワン洗面台のリフォーム工事の気になる費用ですがちょうど32万円ほどでした。もちろん、この価格はこのお家のリフォーム工事の費用であってクロス張替えの有無や新しくする設備の細かいスペックの選択によって価格は大きく違ってきますのであくまでも参考程度に考えてください。
ただ、もしリフォームするのであれば今回のお家のように必ず一括見積もりサイトなどを利用して複数のリフォーム会社の価格を比較しましょう。
今回のリフォーム内容
ちなみに今回のリフォーム工事の内容は下記の通りです。
- 既存洗面台の撤去・処分
- 洗面所全体(壁紙、天井、床)のクロス張替え
- ウッドワン無垢の木の洗面台(ユニットタイプ)の設置
- 洗面台上の照明設置&配線工事
壁紙の張り替えなどがある場合は洗面所の広さによっても価格は大きく変わってきます。また、ウッドワンの洗面所自体も水栓や収納に多数のオプションがあり、それぞれどこまでこだわるかによって価格は大きく変わってきます。
ホームプロの事例では8件ヒット
いつも通り一括見積もりサイト最大手のホームプロの事例検索で「洗面所」にチェック、キーワードに「ウッドワン」と入力して検索したところ13件の事例がヒットしました。
どれもウッドワンの無垢の木の洗面台を使ったリフォームですが主要価格はおよそ40万円〜60万円と大きな開きがありました。同時に交換することの多い壁紙の質や洗面台自体の設備のこだわりなどによって価格は大きく変わってしまうようです。
ホームプロを使った事例や相場の探し方は「ホームプロを使って効率よく事例を探す全手順まとめ」の記事を参考にしてください。
ウッドワン「無垢の木の洗面台」のリフォーム工事をレビュー
ここからはウッドワンの洗面台にリフォームされるまでの過程を時系列で紹介したいと思います。
工事前の様子
まずはリフォーム前の様子から紹介していきたいと思います。
こちらが工事前の洗面所の様子です。洗面台は洗濯機とピタリと横並びで設置してあります。
洗面台は29年間も使われたそうなのですが洗面台の色もかなりくすんでいるのがわかります。そして、何よりも目立つのが横のクロスの黒ずみ。
跳ねた水がかかってしまう部分は特に汚れてしまいますよね。ただ、水のあまりかからない部分もそれなりに汚れていましたのでちょうど交換の時期だったのかもしれません。
ボールは陶器でできていて奥が円形になっている点を除けば一般的なタイプです。陶器部分は全体的に黒ずみなどの汚れがありますがヒビなどは見当たりません。洗面台にヒビなどが入った場合は水漏れなどの原因になりますので即刻交換することをおすすめしますが、それ以外の場合では洗面台の交換目安は20年程度と言われています。
水栓です。最近はホース引き出し式が多くありますが、こちらはホース引き出し式というよりホースがメインのようになっている変わったタイプです。
ただ、施主様いわくシャワーのようになっているから洗面台で頭も洗うことができて便利なのだそう。確かに言われてみると美容室の洗髪台に似ていますよね。
20年30年前の洗面台といえばほとんど同じ見た目をしていますが、この扉付きの歯ブラシ立てもその一つではないでしょうか?
ちなみに我が家でも全く同じタイプの洗面台を使用していますので見慣れた風景です。
鏡の上にある照明部分です。こちらも同じようなデザインの洗面台を使った経験のある方が多いのではないでしょうか?
キャビネット下の収納部分です。配管があるのはもちろんですが収納部分はシンプルで特に目立った点はありません。
この洗面所がどのように生まれ変わるのか非常に楽しみですね。
リフォーム工事スタート
まずは洗濯機と既存の洗面台を撤去、洗面台は処分し、壁紙を剥がします。
スッキリしました。洗面所の天井照明を点灯させるためのスイッチも新しくするためカバーが取り外されています。
今回はタイミングが合わず写真がないのですが壁紙の張り替えの際は新しい壁紙を貼る前にパテなどを使った下地処理などがされてます。
そして、新しい壁紙を貼ります。しかし、実はこの壁紙。担当者が間違って発注してしまったもので施主様の希望する壁紙ではないことが発覚!
急いで職人さんが見本帳を取りに行き、新しい壁紙を発注しました。
先ほどの壁紙はすでに2面に貼られていたため、それらを剥がしてもう一度貼り直します。
クロスの職人さんがスムーサーを使って新しい壁紙のエアーを抜いています。ちなみにこちらの壁紙がもともと施主様が希望されていた壁紙です。全ての壁紙を貼り終えたらあとは新しい洗面台を迎えるだけです。
完成
設置工事の当日は用事があって行けなかったのですが翌日行くと予定通り完了していました。
完成したウッドワン洗面台を徹底解説
ジャーン!こちらがウッドワンの無垢の木の洗面台です。
ウッドワンの洗面台はセミオーダーのようになっていてボールの形状やカウンター材質、取手の形状など、ありとあらゆる部分の材質や形状を複数のパターンから選ぶことができます。
今回のリフォームではどのような組み合わせなのか?完成したばかりのウッドワンの無垢の木の洗面台について解説を交えながら紹介したいと思います。
ユニットタイプ
オープンタイプ
まず、基本的なことですがウッドワンの無垢の木の洗面台にはオープンタイプとユニットタイプの2種類があります。
今回設置されたのはユニットタイプになります。
カウンターは2種類から選択
まずはカウンターですがウッドワンのカウンターは人工大理石一体型仕様とタイルカウンター仕様の2種類があります。
人工大理石一体型仕様
タイルカウンター仕様
人工大理石一体型仕様の方はボウルと一体になっているためボウル自体の種類を選択することは出来ませんが、その分お手入れをしやすいという特徴があります。一方のタイルカウンター仕様ではタイルに目地があるためお手入れはややしにくくなりますが非常にオシャレなのが特徴です。
また、タイルカウンター仕様ではボウルやタイルを複数種類から選択し、自分好みに組み合わせることができるようになっています。
タイルグループ1 | ホワイト(PA) | 65500円 |
ベージュ(PB) | ||
タイルグループ2 | ミックスブルー(PC) | 83500円 |
ミックスブラウン(PD) |
タイルカウンター仕様のタイルは全部で4種類あり、タイルグループ1とタイルグループ2の2つに分類されます。タイルグループ2はタイルグループ1よりも1万8千円高いですが色の濃いタイルが組み込まれています。
今回のリフォームで選択されたのはベージュ(PB)のタイルになります。ご覧のようにタイルの表面には独特の光沢がありますので多少は汚れが付きにくそうです。
実は無垢の木の洗面台に使われているタイルは皆さんご存知の岐阜県東濃地方で作られる伝統工芸品「美濃焼」のタイルなんです。美濃焼が持つ美しい質感を洗面台で感じれるなんて最高に贅沢ですね。
ボウルと水栓
続いてボウルと水栓についてですが、無垢の木の洗面台には3種類のボウルが用意されており選択したボウルの種類によって選べる水栓が変わってきます。
スクエア陶器ボウル | シングルレバー水栓(クラシックタイプ) 56000円 |
オーバル陶器ボウル | シングルレバー水栓(クラシックタイプ) 56000円 |
ホース引出式水栓(モダンタイプ) 33000円 |
|
ホース引出式ハンドシャワー水栓(シンプルタイプ) 37000円 |
|
ホース引出式水栓(シンプルタイプ) 33000円 |
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オーバル琺瑯(ほうろう)ボウル | シングルレバー水栓(クラシックタイプ) 56000円 |
上の表はウッドワンのタイルカウンター仕様の洗面台で選べるボウルの種類とそのボウルを選んだ際に選択できる水栓の種類を表にしたものです。
オーバル陶器ボウルのみ4種類の水栓から選択することができます。水栓にこだわりたい方はオーバル陶器ボウルを選ぶことになります。
また、ボウルはどれを選んでも一律59000円ですが水栓は33000円〜56000円と開きがあり、スクエア陶器ボウルとオーバル琺瑯ボウルを選んだ方は56000円のシングルレバー水栓になってしまいますので多少費用がかさんでしまいます。
ちなみに今回のリフォームで選択したのはオーバル琺瑯ボウルです。世界的に有名な水回り製品メーカーであるKOHLER社(コーラー社)のボウルは丸くプリッとしたデザインで管理人もおもわず見入ってしまいました。
シングルレバー水栓(クラシックタイプ)もボウルと同様にKOHLER社の製品です。シンプルなレバータイプですが日本のメーカーにはない曲線美になんとも言えない美しさを感じます。
キャビネットのタイプ
続いてはキャビネットです。ようやく主役である無垢の木が登場します。
まず、ウッドワンの無垢の木の洗面台ユニットタイプのキャビネットでは片側が引出しになっている片引出仕様と左右両方とも開き扉の両開き仕様の2種類のどちらかを選択する必要があります。価格的には片引出仕様の方が3万円ほど高く設定されています。
整理する前だったため、もともと入っていたものがそのまま入った状態ですがキャビネットの中は一般的な洗面台の収納スペースと同様に配管と充分な収納スペースが設けられています。
木の種類
無垢の木の洗面台のキャビネットでは当然このキャビネット部分が主役になりますので木材の種類から扉のデザインまでこれまで以上にこだわれるようになっています。
種類 | 色 | 価格 |
ニュージーパイン |
NZ30
|
57500円〜 |
NZ40
|
69000円〜 | |
NZ50
|
80500円〜 | |
ウォールナット |
WN80
|
110500円〜 |
オーク |
OK50
|
80500円〜 |
メープル |
MP50
|
80500円〜 |
※価格は全て税抜き価格。キャビネットの幅や引出式、両開き式など仕様によって変わります。表では最安値の仕様での価格を掲載しています。 |
これだけ沢山の種類があると有難い一方でどれにしようか迷ってしまいますよね。そんな方はニュージーパインがおすすめです。
無垢の木の洗面台に使われているニュージーパインはウッドワンがニュージーランドで苗木から育てた自慢の木材です。「この木材じゃなきゃ嫌だ!」という方を除けば「ニュージーパイン」の中から選択するのが良いでしょう。
今回のリフォームで選ばれたのもNZ30(ニュージーパイン)のナチュラルです。木目がまっすぐ伸びていて本当に綺麗ですね。
つまみ(取手)の種類
先ほどウッドワンの洗面台はとことんこだわれるというお話をしましたが、なんとつまみにも豊富な種類が用意されています。
種類 | 名前 | 1個あたりの追加費用 |
---|---|---|
レギュラー | S型スレンレスつまみ | +0円 |
木製つまみ | ||
磁器つまみ | ||
オプション | A型アイアンつまみ | +6600円 |
N型アイアンつまみ | +3700円 | |
※つまみの個数はキャビネットによって変化。(最低2個、最大4個) |
レギュラーのつまみが3種類、追加費用の掛かるオプションのつまみが2種類、計5種類から選択できます。オプションのA型アイアンつまみはなんと一個一個が職人さんの手作りなんだそうです。
このリフォームではレギュラーの磁器つまみが使われていました。
キャビネットの右上には「WOOD ONE」と書かれたロゴがついています。
鏡・ミラーキャビネットは2種類
無垢の木の洗面台のミラー・キャビネットはシンプルで収納機能のない「スリム枠ミラー」と収納スペースのある「框組扉付ミラーキャビネット」の2種類から選べます。
スリム枠ミラー | 19800円 |
框組扉付ミラーキャビネット | 30800円 |
11000円の差があるもののキャビネットタイプにすることによって鏡の裏面に収納を設けることができます。
今回はキャビネットタイプを選んだためご覧のようにミラーキャビネットの中には3段の収納スペースがあります。2段目を見ていただければ分かる通り洗濯用石鹸などが入るほどの奥行きがあります。
また、一般的なキャビネットだと鏡の上の照明が一体型になっていますがウッドワンの無垢の木の洗面台では照明が付属していないため別途取り付ける必要があります。
壁紙の表面の模様が凹凸になっているのですが照明を点灯させると柄が浮き出してとても綺麗ですね。
ウッドワンの洗面台の使い勝手や良かった点・悪かった点を聞いてみた
リフォーム工事の完成から数日後。施主様からウッドワンの洗面台の使い心地や良かった点、悪かった点を伺うことができました。
ウッドワンの無垢の木の洗面台を選んだ理由を教えてください。
実際に使ってみてどうですか?
収納面はどうですか?
今回のリフォームでこだわった点を教えてください。
価格面ではどう感じましたか?
今回のリフォーム会社を選んだ理由は何ですか?
担当者の対応はどうでしたか?
【まとめ】ウッドワンの無垢の木の洗面台は10年後20年後が楽しみな洗面台
ここまでウッドワンの無垢の木の洗面台を紹介してきましたがいかがだったでしょうか?管理人は今回はじめて無垢の木の洗面台の実物を見て触れましたが実物を見て心底惚れてしまいました。
途中で気がついたことなのですが、この洗面台に使われている材料であるモザイクタイルや無垢の木材、取手などはどれもエイジングを楽しめるものばかりなのです。
当サイト管理人はレザー製品やクラシックカーなど歴史を感じれるものやエイジングを楽しめる製品が大好きなのですが、そんな管理人の好みにぴたりとハマった洗面台でした。
無垢材の経年変化
実は木材にもレザーのように経年変化というものがあるのですが、木の種類によって変化の仕方が違って年数によって色が濃くなる木材と色が薄くなる木材があります。下記にウッドワン無垢の木の洗面台に使われている無垢材の経年変化の違いを表にまとめてみました。
色が濃くなる木材 |
|
色が薄くなる木材 |
|
色が変化する主な要因は光から発せられる紫外線によるものなのですが上の表にあるように同じ無垢材でも変化の仕方がまるっきり違い、色が濃くなるものと薄くなるものがあります。
一般的な洗面台であれば数十年後の姿は色がくすんだ姿しか想像できませんが10年後20年後の表情を楽しみにしながら選ぶことができる洗面台は他にはないのではないかと思います。
最後になりますが、ここまでウッドワンの無垢の木の洗面台をベタ褒めしていますが唯一気になるのは価格です。こだわりの素材をふんだんに使った洗面台は長く使える一方で洗面台市場の中では高価な価格帯に位置します。
もし、ウッドワンの洗面台の利用を検討しているのであれば今回リフォームを依頼した施主様のように仕様を絞り込んだ上で一括見積もりサイトを利用するようにしてください。
しっかりと仕様を絞り込んでから一括見積もりサイトを利用して複数社から相見積もりを取ることにより同じ仕上がりで価格の安いリフォーム会社を選ぶことができます。
また、今回紹介したようにウッドワンの無垢の木の洗面台は様々な組み合わせができる洗面台です。ホームプロの事例でも複数の事例が確認できますので自分の好みの組み合わせをじっくり探してみてください。
このリフォームの施工会社
株式会社ウェブ 建築設計事務所
〒270-0013
千葉県松戸市小金きよしヶ丘3丁目8番地の9
TEL:047-345-3295