浴室をリフォームする上で悩む点がいくつかありますが、その中でも多くの方が頭を悩ますのが浴室カラー、つまりは色選びです。
特に最近のユニットバスは各社様々な機能はもちろんのこと、カラーバリエーションも豊富で数十種類、組み合わせ次第では数百種類もの組み合わせから選ぶころができますので悩まない訳がありません。
このページではそんな浴室の色で悩んでいる方に向け各色の特徴やメリットデメリットを踏まえた色選びのポイントを紹介しています。
アクセントパネルか4面同色か
まずはじめに決めなければならないのが壁パネルをアクセントパネルのプランにするか4面同色のプランにするかという点です。
- 4面同色プラン…四方のパネル全ての色を変更するプラン
- アクセントプラン…四方いずれかのパネルのみアクセント的に色を変更するプラン
アクセントパネルは4方向4面あるパネルのうち、1面だけに色使いのあるパネルを差し色として使うプランです。4面同色プランに比べてコストを抑えることができます。パネルの費用は意外と金額に差が生まれる部分でプランと色の組み合わせ次第で全体の費用も大きく変わってきます。
予算のこともありますので一概にどちらがおすすめとは言えません。ご自身だ浴室の色にどこまでこだわりたいかによって変わってくる部分になります。ちなみにアクセントパネルプランを選択する場合はアクセントパネルの色を決めてから周辺パネルの色選びを行うのが一般的です。
こだわらない方は色のグレードを下げてコスト削減も手
メーカー毎に多少異なるものの浴室のグレードによって選べる色が違うのが一般的です。選択したグレードで選べる以上の色を選択する場合はオプション扱いとなり別途追加料金が必要となりますが逆に下のグレードの色を選択するとコストを抑えることができます。
浴室の色にこだわりのない方で「水栓をタッチ式にしたいけどちょっと予算をオーバーしている…。」「換気扇を浴室乾燥暖房機にしたいけど値段が高い…。」という方は壁パネルカラーのグレードを落として浮いたコストを機能のアップグレードに充てると全体のコストを上げることなくアップグレードできる可能性があります。
照明の色との合わせ方にも注意
照明は大きく分けて昼光色、昼白色、電球色の3パターンの色のいずれかを選択することがほとんどです。メーカーによっては昼白色か電球色の2パターンしか用意のないこともあります。
壁パネルとの色の組み合わせに関して、モノトーン以外の色と合わせる場合は照明の色が壁パネルと混ざってしまうため昼光色か昼白色を選択するのがおすすめです。
水色や薄いグリーンの壁パネルは昼光色など真っ白な色だと照明の色が邪魔をすることなく色が映えますが電球色だと壁パネルの色と照明のオレンジ色が混ざり合い本来の綺麗な色が台無しになってしまいます。
簡単に説明すると昼光色は真っ白な色、昼白色はお日様のように白だけど真っ白ではない色、電球色はオレンジ色を指します。
入浴剤の色が綺麗に見えるのは白
入浴剤の多くは緑や青など色がついていることが多いですがこれらの色が綺麗に見えるのは白です。
黒色の浴槽ですと浴槽の色で入浴剤の色がかき消されてしまいます。また、入浴剤を入れない場合でもホワイトの浴槽だとお湯を張っただけでも水面が水色に見えて綺麗です。
黒やダーク系の色を選ぶメリット・デメリット
シンラの色を決める上で白を基調にするか黒を基調にするか悩まれる方も多くいることと思われますのでここで一つアドバイスしたいと思います。
調光機能で落ち着いた雰囲気を楽しめる
調光機能付きの照明のある浴室の多くは浴槽の脇に調光用のリモコンが付属します。浴室を暗くしてゆっくりと入浴したい方などは黒色の浴槽にするとさらに落ち着いた雰囲気を楽しむことができます。
浴室の電気を消したり暗くして入浴することができる調光機能のオプションを付属させる方に黒色は特におすすめの色と言えます。
黒の浴槽の汚れはどうなの?
黒の浴槽だと汚れが目立たないか心配されている方も多いかと思います。お察しの通り、黒の浴槽は基本的には白など明るい色の浴槽よりも汚れが目立つ傾向があります。
ただ、多くのメーカーでは黒の浴槽は汚れのつきにくい上級グレードのみに設定していることが多いため自身の選択している浴槽に汚れの付着を抑える加工がされているのか確認しておきましょう。
ただ、汚れの付着を抑える機能の多くが皮脂などの油汚れの付着を抑える機能になります。この場合、お湯をぬいたあとに水が蒸発した後に残るカルキなどは多少残ってしまいますので加工がされているからといって汚れを完全に防ぐことはできないことは覚悟しておきましょう。
どうしても汚れを目立たせたくないという方は白かグレーにしておくと白色の汚れを目立たなくさせることができます。
黒を選んで汚れをあえて目立たせる
ここまで汚れは目立たせないようにということを前提に話をしてきましたが、逆に汚れを目立たせたほうがいいという考えもあります。
汚れを目立たせることで汚れている箇所が把握でき、汚れている箇所をしっかりと掃除することができます。確かに汚れている箇所がわからないと掃除できませんから汚れが目で見えていることは一概に悪いことではない気もします。
黒だと黒カビなどがわからなくなる
先の汚れが目立たなくなるという話と同じですが黒を基調とした色合いだと浴室などに多く発生する黒カビなどにも気付きにくくなってしまいます。
水垢は害がないけどカビはしっかり除去したいな。と思っている方は黒は避けたほうが良いかもしれません。
TOTO2モデルの人気色を紹介
参考までにTOTOのベーシックなモデルである「サザナ」と最高グレードの「シンラ」の2つのモデルの人気カラー上位2色を紹介したいと思います。
サザナの人気色1位
クレアライトグレー×プリエホワイト
浴室は壁や床に水垢などが付着しやすいため乾燥後に水垢が目立ちにくい明るい色が選ばれやすい傾向がありますが、それが顕著に表れている組み合わせですね。
周辺パネルにより清潔感のある空間の中にアクセントパネルが石壁のような高級感を与えてくれて絶妙な調和を生み出しています。
サザナの人気色2位
マテリアルアロマグリーン×プリエホワイト
早朝の森の中にいるような明るいグリーンが浴室のリラックス効果をより高めてくれることでしょう。
1位のクレアライトグレーと同様にパネルに模様がついているため水垢などの汚れが目立ちにくい特徴もあります。
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シンラの人気色1位
オーレグレージュ×ブランシュオーク
浴室内が暗くなるほどの濃い色ではありませんが落ち着きがあって温かみのある色合いです。
画像で見るよりも表面に色むらがあるような加工ですので汚れも目立ちにくいです。
シンラの人気色2位
アジャックスホワイト
白を基調とした色合いですが単色ではないため水垢などが目立ちにくいのが特徴です。
画像ではわかりにくいですが細かいラメ?パール?のような加工がされていて非常に高級感のあるモデルです。
ショールームなどに展示されていることがあるモデルですがアジャックスホワイトの展示をみて即決される方も多いそうです。
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組み合わせに悩んだらTOTOのカラーシミュレーションがおすすめ
TOTOのサザナは全部で48色もの壁色から選ぶことができます。しかも、これに加えて浴槽や床、照明、カウンターなどの色も選ぶことができ、組み合わせはまさに無限と言えるでしょう。
壁以外に色が選択できる場所と選べる色の種類を表にまとめておきました。
これだけの数があると嬉しい反面、数が多過ぎて悩んでしまいますよね。そんな時はTOTO公式のカラーシミュレーションの利用がおすすめです。
また、カラーバリエーションが豊富過ぎて全く決められない方はカタログのセットプランを参考にすると良いでしょう。セットプランは色や装備をパッケージ化したものが掲載されています。セットプランからざっくりと選んで少し自分好みにアレンジするくらいが面倒臭がりな方には楽ちんで良いかもしれません。
また、管理人は実際のショールームに行ってそれぞれの色を確認していますが、カタログ通りのものもあればカタログとは大きく異なる色もありました。
大まかな色味はカタログで確認できますが実物を確認しておかないと施工が完了してから「イメージと違う…。」ということにもなり兼ねませんので、色にこだわりたい方はショールームで確認しておいた方が良いでしょう。
リフォーム業者などプロに相談する
色の組み合わせは奥が深くて悩まれている方も多いかと思います。壁はブルーで浴槽は黒、床はベージュでカウンターは…と、それぞれこだわっていると中々決めることができずドツボにはまってしまうことも。
そんな時はいっそのことリフォーム業者に相談してみるのも有効な方法です。リフォーム業者これまでにも多くの浴室をリフォームしていますから、経験豊富なアドバイザーであれば、それぞれの色の特徴や色の組み合わせの相性などはある程度把握しています。
餅は餅屋にという言葉もあるように経験豊富な専門家に任せることによりユーザーの希望の範囲で最適な提案をしてくれます。また、一括見積もりサイトなどで相見積もりを取れば複数のリフォーム会社から提案を受けることができますので、その中からセンスの良い業者を選ぶのも有効な手段です。
その際、現地調査に訪れた担当者に「高級感のある感じで」「華やかなイメージで」「汚れが目立たないのがいい」などざっくりとイメージを伝えておくとなお良いでしょう。
また、各一括見積もりサイトでは実際に工事された浴室の事例が掲載されています。事例を確認しておくと色使いの参考になったりイメージを固める手助けにもなりますので行き詰まっている方は事例を検索してみましょう。
特に最大手のホームプロは全部で8万件もの事例があり、浴室の事例だけでも1万5百件もの事例が掲載されていておすすめです。
なお、浴室の一括見積もりはホームプロやリショップナビ、リノコなど定番の一括見積もりサイトで問題ありません。
【まとめ】考え過ぎず思い切って好きな色という選択も!
今回紹介した人気色のランキングを見てもらうとわかると思いますが全体的には浴室に明るめの色に人気が集まっています。理由は浴室全体を暗い雰囲気にしたくないという思いと汚れの目立ちにくさがあげられます。
しかし、浴室にこだわりの強いハイグレードを選択している方には重厚感のあるダーク系の色も人気があります。もちろん、上級グレードになると汚れがつきにくい加工が施されているといるため選ばれやすいということもあります。
ただ、いくら汚れがつきにくい加工がされていても完全に防ぐことは無理です。自動車でも同様ですが黒や紺といった濃い色は水垢が白く浮き出て目立ってしまいます。水垢は白っぽい色や薄い茶色であることが多いため壁の色を白に近い色にしておくことによって汚れと壁を同化させて目立たなくさせる効果があります。
また、多くの方が選ばれるアクセントパネルでは周辺パネルが汚れの目立ちにくい白色パネルのため、アクセントパネルを汚れの目立つ色にしてしまうとアクセントパネルだけ汚れて見えてしまい悪い意味で目立ってしまいますのでアクセントパネルを選ぶ場合には注意が必要です。
また、大理石や石目の模様入りが人気なのも同様の理由で単色だとどうしても汚れが目立ってしまうからです。
ただ、色々と述べてきましたが管理人としては好きな色を選んで後悔しないことが一番だと思います。水栓や換気扇はその部分だけ交換することができますが壁パネルの交換はなかなかできません。
短くても10年、一般的には20年、30年使うことになりますのでどうせなら汚れうんぬん考えずに好きな色を選んでもいいのではないかと思います。